侍ジャパン先発ローテーション投手東京オリンピック野球日本代表(2021年)
今回は東京2020オリンピック大会の野球日本代表(侍ジャパン)の先発投手についてです。
日本代表メンバー24人の内、投手は11人選出されております。その中でもリーグ戦で先発の役割を担っているのは、下記の7人となり、この中から代表戦の先発投手が選出されることになります。
青柳晃洋(阪神)、森下暢仁(広島)、伊藤大海(日本ハム)、山本由伸(オリックス)、田中将大(楽天)、千賀滉大(ソフトバンク)、大野雄大(中日)
今回は、オリンピック日本代表(侍ジャパン)の先発投手起用を予想してみたいと思います。試合日程や組み合わせから考えて、どのような先発ローテーションを組んでいくのかを考えてみました。
侍ジャパン先発ローテーション東京オリンピック野球日本代表第1~3先発投手は?
結論から言うと、私が予想する先発投手は下記になります。
①第1先発 山本由伸(オリックス)
②第2先発 森下暢仁(広島)
③第3先発 田中将大(楽天)
※なお、試合日程については日本がオープニングラウンドから全勝した場合を想定したものになっています。仮に全勝で決勝に進んだ場合は、5試合で済みますので先発投手も3人で十分回せていける日程となります。
【侍ジャパンの結果速報はこちら】
【オープニングラウンド】
7/28(水) 対ドミニカ 福島あづま (①山本由伸:初登板)
7/31(土) 対メキシコ 横浜スタジアム(②森下暢仁:初登板)
【ノックアウトステージ】
8/2(月)対グループB1位 横浜スタジアム (③田中将大:初登板)
8/4(水)準決勝 横浜スタジアム (①山本由伸:中6日)
8/7(土)決勝 横浜スタジアム (②森下暢仁:中6日)
厳密には、先発予想と言うよりは、上記は私が監督ならこの布陣にするという先発投手の構成になっています。
やはり大事な初戦については、今最も波に乗っていて好調を維持しているオリックスの山本由伸を先発に起用して、チームに勢いをつけていくべきだと思います。私個人としては、今大会は山本由伸を先発の大黒柱として戦いを進めるべきだと強く思います。現日本球界でもトップクラスの成績を残す逸材ですが、恐らく今メジャーに行っても通用するレベルだと思います。
山本由伸であれば、オープニングラウンドの7/28第1戦で投げた後、中7日でノックアウトステージの8/4準決勝、もしくは8/7の決勝に標準を合わせて登板してくることでしょう。場合によっては、中4日で8/2のノックアウトステージの初戦となるアメリカ戦に投げることも十分に考えられます。
特に8/2のノックアウトステージ初戦、8/4の準決勝は非常に大事となり、この2試合に勝っておくことでチームとしてはかなりの余力を持つことができます。逆を返せばこの2戦を落とすと一転して窮地に立たされる重要な試合とも言えます。私はこの8/2、8/4の大事な2試合は絶対に山本由伸を先発させるべきだと思っています。
【山本由伸の記事はこちら】
7/31の第2戦、メキシコ戦については広島カープの森下暢仁投手が投げるでしょう。昨年1年目ながら防御率1点台で新人王を獲得したスーパールーキーです。2年目の今シーズンもここまで安定感抜群のピッチングを披露しています。調子を崩している投手が多い中、2戦目のゲームメイクという観点では、適任ではないでしょうか。
そのままのローテーションでいけば、中6日で決勝の先発マウンドにも立つことができます。最後の試合となるため、総力戦で臨むことが予想されますので、森下投手も最初からアクセル全開で飛ばしていくことができるでしょう。仮にダメでも、4回以降から大野雄大、千賀滉大、伊藤大海などロングリリーフできるピッチャーも多数控えてますから、持っている力を全力で出し切ってもらいたいと思います。
そして、恐らく稲葉監督は、第3戦目となる8/2のノックアウトステージで田中将大をぶつけてくるのではないかと思います。メジャーリーグ・ヤンキースで先発ローテーションを務めた経験を持つ田中将大の方がアメリカ人の打ち取り方を良く理解しているだろうという考えなのではないでしょうか。あとは、田中将大の状態がどこまで戻ってきているか次第ですね。
今シーズンの田中将大はメジャーから日本球界に復帰したばかりで、日本のマウンドやボールに慣れていないということもあるのかもしれませんが、2013年に楽天を日本一に導いた時のような全盛期の姿は影を潜め、ここまでリーグ戦でも3勝5敗、防御率3.00と精細を欠いています。
恐らくあまり状態、調子が良くないのだと思います。いくら4年に1度の大舞台とは言え、普段の調子が悪いのに突如として国際試合で一気に調子を上げてくるということは考えにくく、状態の見極め、場合によっては早めの継投ということも考えておかなければならないでしょう。
【田中将大の記事はこちら】
この他にも、昨年に沢村賞を獲った中日の大野雄大など実力者が控えています。ここまでのリーグ戦で3勝6敗、防御率3.47と昨年の成績に比べると精細を欠いているように思われますが、中日のチーム状態が良くないという点も影響しているがゆえの成績だと私は感じています。
やはり貴重な左先発投手ですし、安定感という意味では大野雄大にも登板機会は巡ってくるでしょう。
【大野雄大の記事はこちら】
例えば、上記に名前の挙がらなかった先発投手としては、ソフトバンクの千賀滉大、日本ハムの伊藤大海などがロングリリーフできるタイプのピッチャーとして控えることになります。前半からどんどん飛ばして投げていけばいいと思います。
【千賀滉大の記事はこちら】
【伊藤大海の記事はこちら】
侍ジャパン先発ローテーション投手東京オリンピック野球日本代表(2021年)のリーグ戦、トーナメント戦の形式について
まず、今回の東京オリンピックの野球では、リーグ戦方式の「オープニングラウンド」、トーナメント方式の「ノックアウトステージ」という2つの形式に分けられます。名前の通り、最初の予選に相当する「オープニングラウンド」において、日本はグループAに入りました。
対戦国はメキシコ、ドミニカ共和国といずれも強豪国になります。もう一方のグループBには、韓国、アメリカ、イスラエルが入っています。今回はこの6チームでメダル争いをすることになります。
この総当たりの「オープニングラウンド」の成績を基に「ノックアウトステージ」の組み合わせが決定することになります。特徴としては、トーナメント方式の「ノックアウトステージ」で負けても一部で敗者復活があるため、全勝しなくても金メダルを獲ることができるという点が挙げられます。
北京オリンピックなどに出場した稲葉監督が言及していましたが、最初から全勝優勝!金メダルという高いハードルを掲げてしまうと過度なプレッシャーで、思うように力を発揮できないという指摘してました。この辺りは代表選手として実際にご自身がプレーした経験が生きてくるのかもしれませんね。
侍ジャパン先発ローテーション投手東京オリンピック野球日本代表(2021年)の試合日程詳細
日本代表(侍ジャパン)チームの「オープニングラウンド」での試合日程はこちらになります。
【オープニングラウンド】
7/28(水) 日本対ドミニカ 福島あづま
7/31(土) 日本対メキシコ 横浜スタジアム
まずは、このオープニングラウンドでの勝敗がチームの勢いをつけるのに大きな意味合いを持ってくると思います。短期決戦であるオリンピックにおいて、最初のスタートダッシュを良く切れれば、重圧からの解放という観点からもチームとして良い状態に持っていきやすくなると思います。
逆に、初戦もしくは2戦続けて敗戦となると、チームの雰囲気も追い詰められた沈んだ雰囲気になりますし、ただでさえも重圧のかかるオリンピック大会、しかも地元開催において、選手、監督に過度なプレッシャーがかかり過ぎ、負のスパイラルに陥りかねないと思われます。そういった意味からも、まずは初戦必勝で勝ち取っていくことが至上命題だと私は思います。
仮の話で恐縮ですが、日本が「オープニングラウンド」2戦全勝で「ノックアウトステージ」に進出、そこでも全勝で決勝まで行った場合の日程は下記になります。
【ノックアウトステージ】8/1〜8/7 横浜スタジアム
8/2(月)対グループB1位
8/4(水)準決勝
8/7(土)決勝
今回の大会は、7/28~8/7の11日間、球場は福島あづま球場、横浜スタジアムで開催され、1チームあたり最小5試合、最大7試合となります。投手の球数制限はないため、存分に先発投手を9回まで引っ張って起用することも可能になります。
夏場の体力消耗、疲労蓄積を考えれば、やはり試合数は少ないチームの方が有利になること間違いなしですので、ぜひとも日本には全勝の最少試合数で決勝に進んでもらいたいです。
侍ジャパン先発ローテーション投手東京オリンピック野球日本代表(2021年)先発ローテーションの控え投手
以上、上記で述べてきた試合日程などは、仮に日本が全勝で決勝に進んだ場合の予想であり、現実はそう甘くはないと思われます。試合数についても、負けがかさめば最大7試合戦わなければならないため、投手陣の負担も増えてくることになります。
その場合、先発として起用されるであろう投手の優先順位は下記になるかと予想しています。
①山本由伸、②森下暢仁、③田中将大、④大野雄大、⑤千賀滉大、⑥伊藤大海
これまで述べてきた第3先発までが崩れた場合は、中日の大野雄大やソフトバンクの千賀滉大、日本ハムの伊藤大海が投入されるでしょう。コントロール、ゲームメイクの安定感で言えば球界の中でもトップクラスのピッチャーです。
ソフトバンクホークスの千賀滉大については故障明けで少し心配していましたが、大会期間に入って調子を上げてきたと思います。当初は巨人の中川皓太の代役として、7月に入って急遽追加招集されたものの、千賀自身は靱帯損傷の影響で7/6まで1軍での出場は1試合しかなく、しかもその故障明け7/6の復帰戦ではロッテを相手に3回途中10失点KOを食らっただけでなく、大会前の強化試合でも失点を喫して心配されていました。
しかし、準々決勝のアメリカ戦では見事なピッチングを見せて、さすがの貫禄を示してくれました。決勝戦でもナイスピッチングを期待したいです。
以上、今回は野球日本代表(侍ジャパン)の先発投手予想について書いてきましたが、投手陣には他にも有望な中継ぎ陣が控えております。先発投手だけではなく、中継ぎ投手を含めた盤石なリレーで1戦1戦を勝ち上がり、ぜひ念願の金メダルを獲得してほしいと思います。
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