阪神タイガースのショート(遊撃手)のレギュラー予想(2022年)
今回は、阪神タイガースのショートのレギュラー予想についてです。シーズンが開幕して好調な阪神ですが、その中でも外野手に次いで遊撃手のショートのレギュラー争いが熾烈です。
一軍でベンチしているメンバーをざっと見てみても下記5人がショートのポジションを務められる布陣になっています。それでは私の予想を具体的にランキング形式で見ていきたいと思います。
阪神タイガースのショート(遊撃手)のレギュラー予想ランキング(2022年)中野拓夢との争い
2021年における阪神タイガースのショートの私のレギュラー予想をランキングで表すと以下になります。順に見ていきたいと思います。
1位 中野拓夢(なかのたくむ)
2位 木浪聖也(きなみせいや)
3位 山本泰寛(やまもとやすひろ)
4位 北條史也(ほうじょうふみや)
5位 熊谷敬宥(くまがいたかひろ)
○1位 中野拓夢(なかのたくむ)
まず第1位に選んだのは、中野拓夢(なかのたくむ)選手です。2020年ドラフト6位で入団してきたばかりのルーキー。昨年は1年目ながらもほぼレギュラーと言っていい出場試合数、活躍を見せました。2022年シーズンも、ここまで攻守に渡る活躍を見せて、ドラフト6位ながら1軍サバイバルというよりもショートのレギュラー固定というような勢いで力を見せつけています。
【中野拓夢(なかのたくむ)の詳細記事はこちら】

私が最も評価しているのは中野拓夢(なかのたくむ)の守備力です。彼は小さいころから内野手として育ってきた生粋の内野手です。基礎が出来ており、堅実で安定感のある守備をすることができる選手だと思います。
私が思うに阪神が優勝するために必要な要素として、まずセンターラインの守備を固めることが挙げられると思います。私は、あと数年間はセカンド糸原、ショート中野、センター近本という布陣で固定して起用すべきだと思います。
特に入団1年目の中野拓夢(なかのたくむ)にとっては、まだプロの打者の打球の速さや球場のグラウンド状態など様々な要素に適用しきれていない部分があり、経験を積ませる必要があると思います。
あの巨人の坂本勇人だって、最初の5年くらいは守備が下手過ぎてどうしようもなかったものですが、今やゴールデングラブ賞を毎年受賞する名手に成長しました。それだけ、守備というのは経験と練習がものを言うものだと私は思います。
中野拓夢(なかのたくむ)は、昨年4月時点で既に4失策してしまっていますが、それ以上に堅実かつ際どい所での好プレーが連発されています。今年もエラーをして懲罰交代のような形でベンチに下がる場面もちらほらありましたが、非凡な守備力が垣間見え、将来の阪神のショート・レギュラーとして長い目で育てていく必要のある選手と言えるでしょう。
○2位 木浪聖也(きなみせいや)
2018年ドラフト3位で社会人のホンダから入団してきた27歳。2019年には113試合、2020年は92試合と経験値から言うと最もレギュラーに近い存在だとは思いますが、私個人としては物足りなさを感じます。
それは打撃、守備、走塁どこを取っても突出した部分がないため標準的な選手に見えてしまうのです。特に私は守備の面で、ショートというポジションはチームの命運を握る大事な要素だと見ています。
正直、木浪聖也(きなみせいや)のショートの守備も悪くはないのですが、良くもないという印象です。そういった意味では、中野拓夢(なかのたくむ)の守備力には、魅力、可能性があるといいますか、元ヤクルトの宮本慎也に近い選手になれるのではないかという期待感を持っています。
そのため、私のランキング形式の予想では敢えて木浪聖也(きなみせいや)を2位にした次第です。長期的に阪神が優勝を重ねる常勝チームになるためには、ショートは中野拓夢(なかのたくむ)を大成させるべきでしょう。
○3位 山本泰寛(やまもとやすひろ)
2020年オフに金銭トレードで巨人から阪神に移籍した選手です。より選手層の厚い巨人では、吉川尚輝などの陰に隠れる形でなかなか出場機会を得ることができなかった山本泰寛(やまもとやすひろ)でありましたが、阪神に移籍してきた2021年シーズンでは4月時点で既に26試合に出場しています。
とは言え、巨人ほどではないにせよ同じく選手層の厚い阪神でありますから熾烈な争いであることには変わりません。現に私の予想も3位とさせていただいており、やはり中野拓夢(なかのたくむ)や木浪聖也(きなみせいや)よりは若干劣るのかなぁと思っているところです。
年齢的なことからもあと1~2年で結果を残せなければ、またドラフトなどで次々と新戦力が台頭してきますから2021年は山本泰寛(やまもとやすひろ)にとっては勝負の年になりそうです。
○4位 北條史也(ほうじょうふみや)
4位は北條史也(ほうじょうふみや)です。2012年のドラフト2位で入団して以降、持ち前の強打からも将来の阪神のショートのレギュラー候補として呼び声高かった選手でありますが、ここ数年は伸び悩みというかブレイクスルーできていない現状です。
2016年には122試合に出場して打率.273、打点33、本塁打5本と翌年以降レギュラーとしての活躍を期待されていましたが、以降は100試合以上に出場できた年は1度もなく、打撃の方でもパッとした成績を残せていません。
しかし、高卒で入っているため年齢もまだ26歳とまだまだチャンスと可能性が残されていると思います。レギュラーを狙う立場であるため慢心はしていないと思いますが、持ち前の打撃を生かした活躍を期待したいところです。
○5位 熊谷敬宥(くまがいたかひろ)
2017年のドラフト3位で入団した選手です。内野手であるため、ショートに限らずサード、セカンドなどでの起用もされています。正直、今のままではショートは厳しいと思ったので5位にしております。
しかし、ある程度の安定感がある選手ですのでショートではなくセカンドでなら可能性があるのではないかと見ています。現在のところは、走力を生かした代走での起用が多く見受けられます。私の地元宮城県の仙台育英高校の出身ということもあるため、個人的には応援している選手ですのでぜひとも大きな活躍を残してレギュラーの座を掴み取ってもらいたいと思います。
【仙台育英出身の選手に関する記事はこちら】

阪神タイガースのショート(遊撃手)の歴代レギュラーを見てレギュラー予想(2021年)をランキング、中野拓夢は?鳥谷敬以降は不在?争いは?鳥谷の呪い?
阪神タイガースのショート(遊撃手)の歴代レギュラーを見てみると、2016年の鳥谷敬を最後に阪神はショートのポジションで絶対的なレギュラーが不在の状態になっているという認識です。
【阪神タイガース・歴代ショート一覧】
1953~1966 吉田義男(13年)
1967~1977 藤田平 (10年)
1978~1982 榊原良行、真弓明信
1983~1987 平田勝男
1988~1991 和田豊、八木裕
1992~1997 久慈照嘉(5年)
1998~1999 今岡誠
2000~2002 田中秀太、沖原佳典
2003~2015 鳥谷敬(12年)
2016~2020 北條史也、大和、木浪聖也
もちろん、北條史也(ほうじょうふみや)や木浪聖也(きなみせいや)が多くの試合に出場してはいますが、絶対的なレギュラーとして君臨したかというと微妙なところです。出場試合数もそれほど多いわけではなく、他選手との併用起用が続く年が続いています。
やはり強いチームはセンターラインを守る人がしっかりしていると言われるように2005年以降で阪神タイガースが優勝できていない事由はこういうところにあるのかもしれません。
上記一覧から見ても分かるように、やはり10年ショートのレギュラーを張るということが、どれだけ大変なことなのかが一目瞭然ですね。まずは、個人として毎年成績を残し続け、ライバルとのチーム内競争に勝たなければなりません。それに加えて怪我をせず毎年140試合近くの試合に出続けなければなりません。これだけでも10年間維持し続けることがどれほど難しいか、想像しただけで分かりますよね。
阪神タイガースの歴史の中で、10年以上ショートのレギュラーを保持できたのは3人だけです。1950~1960年代の吉田義男、1960~1970年代の藤田平、そして2000年代の鳥谷敬という3人であります。
鳥谷敬は約12年に渡って阪神タイガースの正遊撃手としてチームを支えてきたわけであって、これは1950年代以降の歴代ショートの中でも2番目の長さです。これだけの功労者を容易く放出してしまったわけですから、残念ではありますね。
また、巷では鳥谷の呪いという冗談交じりの噂も飛び交っています。長年に渡って阪神に貢献してきた鳥谷敬を実質的な戦力外という形で放出し、結果的には井口監督率いるロッテに拾わられる形とはなりましたが、鳥谷敬にとっては良く思っているはずがありません。
そんな上記のような怨念めいたことからも、ショートのレギュラーが定着できていないのではないかと言われたりもしています。まぁ、全くそういったことはないかと思いますが、少しでも早くショートを定着できるような布陣になってもらいたいものですね。
阪神タイガースのショート(遊撃手)の2021年のレギュラーを中野拓夢に固定すべき理由と阪神のエラー(失策数)の多さが優勝を阻む
私がなぜセンターラインの守備が大切かを説いているかというと、阪神タイガースは非常にチームとしての失策数が多いチームだからです。ただ多いだけではなく、阪神の場合はセリーグの中でダントツにエラーが多いチームなのです。
2020年で言えば失策数85、ブービーの広島カープでさえ73個であることからも、いかに阪神の守備がざるに近いかお分かりいただけたのではないでしょうか。2021年シーズンにおいて阪神の失策数は86個セリーグでダントツのビリです。私は阪神の優勝が2005年から遠のいているのには、この守備力の低さが影響していると予測しています。
だからこそ、阪神が優勝するためにはセンターラインであるセカンド、ショート、センターに絶対的な選手を持ってきて、固定して起用すべきだと考えています。それが、今のセカンド糸原、ショート中野、センター近本を持ってすれば、あと数年で十分な経験と実績を組んでゴールデントライアングルを形成できるのではないかと見ています。
ぜひとも、阪神タイガースの矢野監督には、目先の利益だけではなく、中長期的な視点を持って選手起用、育成に臨んでいってほしいと思います。以上、今回は阪神タイガースのショート(遊撃手)の2022年のレギュラー予想についてでした。
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