田中将大の通算成績、年俸推移を振り返りながら移籍について考察

大リーグ

田中将大の通算成績、年俸推移を振り返りながら移籍について考察

楽天時代の田中将大の連勝記録

今回は2020年オフシーズンにヤンキースから移籍が噂されている田中将大投手についてです。田中将大といえば、何と言っても2013年に当時所属していた楽天で残した伝説的な成績、24勝0敗1S、防御率1.27というとんでもない大記録が印象的です。24勝ですよ!?いや0敗ですよ!!そんでもって1セーブまで上げてしまっているという。現代野球において本当に考えられない成績ですよね。24連勝の記録は、この先も抜かれることはないでしょうね。

しかも、この年は我らが楽天イーグルスがパリーグ制覇しただけでなく、巨人を倒して日本一に輝いています。これは間違いなく田中将大の24という貯金のおかげでしょう!もちろん、ピッチャーに勝ち星がつくには、チームが得点を取って5回までリードした試合展開をしたからという側面も見逃してはなりません。当時の楽天のチーム力が高かったことも事実です。※巨人の坂本勇人と田中将大は、少年野球時代に同じチームメイトでマー君がキャッチャーだったという話は有名ですよね。二人ともプロ野球選手になり、そして大スターになるなんてゴイスーです!

当時の監督の星野仙一さんのインタビューの中で、セカンドの藤田選手の鉄壁な守備について言及されていました。「将大の24勝は確かにすごいけど、このうち何試合かは藤田のセカンドの守備に救われたシーンが何度もあったよ。あれがなかったら24連勝はなかっただろうな。」というようなインタビューをテレビで観た記憶があります。私も同じセカンドがポジションだっただけに藤田選手は大好きです。現役選手の中でも守備でいったらトップ3には間違いなく入ります。

今でも覚えていますが、楽天が西武に勝ってパリーグ優勝した時、私はアメリカ・ニューヨークに出張に行っていました。アメリカ時間では早朝であったため、ホテルのテレビでその瞬間を観た記憶が鮮明に残っています。その翌年、マー君はニューヨーク・ヤンキースに移籍するわけですが、一人で勝手に不思議な縁を感じてしまいます笑。本来は先発投手のマー君がリリーフ登板して胴上げ投手になり、前述した1セーブを上げた瞬間をニューヨークで観ることができて本当に良かったです。仕事で危うく見逃すところでしたけどね笑。

また、日本シリーズでもマー君は最終戦にリリーフして胴上げ投手になっています。この時は、正直驚かされました。なぜなら、前日のシリーズ第6戦に田中将大は先発して、9回160球を投げていたからです(田中将大にとって、この試合が2013年唯一の負け試合でした)。星野監督のサプライズ起用で、先発が美馬(現在はロッテ)→中継ぎで則本→リリーフで田中という豪華リレー。2013年シーズンは2回も大事な大一番でリリーフ登板しているんですね。則本が中継ぎで出てきた時に、まさかあるか、、とは思っていましたが、本当にマー君が出てくるとは思っていませんでした。

この時は自宅でビールを飲みながらテレビ観戦していたのですが、8回あたりからマー君がプルペンで投球練習を行い、9回にファンモンの「あとひとつ」の曲が流れてマウンドに田中将大コールと共に出てきた時は、なんか感動してしまいました。まだ優勝が決まったわけでもなかったんですけどね。正直、この瞬間で日本中の誰もが心を鷲掴みにされ、楽天を、そしてマー君を応援していたと思います。

私の高校時代の友人は、この時は実際に球場で観戦していたらしいのですが、田中将大が出てきた時の歓声と球場の物凄い雰囲気も相まって鳥肌が立ったと言っていました。正直、最後のバッター(たしか代打・矢野だったと思います)を三振で抑えて優勝を決めた瞬間より、田中将大がコールされて登場してきた時の方が印象的でしたね。私はテレビとは言え、本当にあの瞬間をリアルタイムで見ることができて良かったと思える数少ない試合です。


田中将大による楽天の優勝と大活躍してから大リーグへ移籍する美学

やっぱりチームを優勝させて、そして個人としても最高の成績を残して移籍するのってかっこいいですよね。そういった観点で、田中将大の移籍のタイミングってこれ以上ないタイミングでしたよね。こんなに完璧な移籍って見たことない笑。24勝0敗1S、個人としてはリーグMVP、ベストナイン、沢村賞、最優秀防御率、勝率一位、最多勝とタイトル総なめ状態。チームとしてもパリーグ優勝、日本一。「大リーグに行きたいです!」といっても誰もが納得の成績であり、きっと活躍するだろうなと思えたし、応援したくなりましたよね。

正直な話、最近の日本人選手の大リーグ挑戦を見ていると「あれ、こんな成績でアメリカに行っちゃうの?」「日本でやれるだけのことはやった!って言いきれる?」と思ってしまうケースがチラホラ見受けられます。もちろん、野球の選手生命は限られており、旬な時期が短いでしょうから、自己ベストの成績を出すタイミングばかりを伺っていては機を逸すこともあるのでしょう。それでもやっぱり、日本でチームの優勝や最低でも個人の自己ベストを出してから移籍して欲しいなと、勝手に思っている次第です。

なぜかと言うと、スラムダンクの安西先生がアメリカに留学したがる流川を引き留めた時の言葉が心に響いているから。「まずは日本一の高校生を目指しなさい」。なんかこの言葉は心に残るし、「やってやろう!」という気持ちにさせてくれますよね。

田中将大が大リーグへ移籍した際の年俸とヤンキースから楽天に支払われた契約金

田中将大の移籍に際し、ヤンキースから楽天に支払われた契約金は推定21億円と言われています。そして、年俸は7年で約161億円。、1年あたりに換算すると約23億円の年俸になります。お金だけが全てではないと思いますが、たった一度きりの人生、プロ野球選手になったならそりゃ誰もが大リーグ選手になることを夢見るわけですよね。一刻も早く挑戦したい気持ちも分かります。

誤解を恐れずに言うと、ドラフトで獲得した選手の出口戦略を考えた場合、球団にとって選手は商品なわけですよね。マー君のように在籍期間中も活躍し、人気を集めて観客動員数やグッズ販売などで貢献してくれたばかりか、21億円の移籍金まで残していってくれるなんて、投資、ファイナンスの観点でみたら大成功もいいところです。そう考えると、ドラフト会議の指名と抽選ってすごい重みですね。


 

田中将大の通算成績と年俸推移

田中将大の通算成績は、日米通算177勝81敗、防御率2.94。このうちMLBでは75勝43敗の成績を残しています。(2019年終了時点)
田中将大のこれまでの年俸推移を1億円を越えた2010年から見てみたいと思います。

2010年:1億8000万円

2011年:2億円

2012年:3億2000万円

2013年:4億円 ←ここまでは楽天

2014年~2020年:約22億円 ←ここからはヤンキース(大リーグ)

楽天にとっては、もし2014年に残留されていたら、どのくらいの年俸を払わなければならなかったんでしょうね。あれだけの成績を残して、チームも優勝、日本一を果たしたわけですから、きっと前代未聞の上昇率だったでしょう。ある意味、楽天にとっては大きな出費を抑えられたと考えたのかもしれません。むしろ、+21億円の契約金が入って出口戦略を取れたことで、ビジネスとしては大成功だったのかもしれません。プロ野球の球団を持つことは、遊びや趣味ではなく、立派な経営であるわけですから、このような金勘定は私情は別としたシビアな判断が当たり前だと思っています。

田中将大と里田まいの子供は2人

田中将大と里田まいは2012年に結婚しています。その翌年2013年に伝説的大記録を残し、リーグ優勝、日本一を果たしているわけですから、田中将大にとってはとても素晴らしい結婚だったんでしょう。現在、子供は2人だそうで、男の子と女の子。今は世界でもトップ3に物価の高いニューヨークに住んでいるのだと思いますが、これだけの給料を稼いでいれば、生活費も教育費も何の心配もないですもんね。

今シーズン(2020年)の田中将大の成績

MLBでの2020年シーズンは、10試合に登板、3勝3敗、防御率3.56。

マー君にとっては不本意なシーズンだったと思います。開幕直前にチームメイトの打撃練習の打球が頭部を直撃するというアクシデントに見舞われたことや、コロナウイルスの影響により試合数が少なかったことも影響したのかもしれませんが、彼本来の力からすると納得いかないシーズンだったと思います。今シーズンの成績不振だけでなく、今年が大型契約の最終年であったことから2021年は別のチームに移籍することと噂されています。

マー君の実力はアメリカでも認められていると思うので、獲得に乗り出す球団は複数あると思われます。日本球界からは、我らが楽天も僅かな可能性を胸に秘め、獲得調査に乗り出しているという報道を目にしました。戻ってきてくれたらそりゃ嬉しいけど、マー君はまだアメリカで完全燃焼できていないでしょ。マー君が日本に帰るにはまだ早い!ぜひ彼の力を存分に発揮してもらい、圧倒的な結果を残してから楽天に凱旋帰国してほしいものです。マー君、来シーズンも大リーグで頑張ってね!!!


コメント

タイトルとURLをコピーしました