ヤクルトスワローズ先発ローテーション予想(2021年)投手陣
今回はヤクルト・スワローズの2021年の投手陣、特に先発ローテーションに入ってくるであろう投手を中心に見ていきたいと思います。
ヤクルトは先日、3月1日に巨人から田口麗斗投手を電撃トレードにて獲得。その少し前の2月には、ソフトバンクを退団していたバンデンハーク投手を獲得するなど、ここにきて投手の補強を急ビッチで進めています。
というのも、ヤクルトは予てから投手力の弱さが懸念されていたチームであることに加えて、現有戦力の投手陣の状態が2月に入ってからも思わしくないという苦しい状況に追い込まれています。キャンプ中の他チームとの練習試合では、先発ローテーション候補のビッチャーが軒並み結果を残せず、首脳陣は困り果てていたようです。
2月、3月に入ってこれだけ選手補強に動くのも珍しいことかと思いますが、高津監督は投手陣に対して非常に高い危機感を持っているようです。
現有戦力で私が勝手に予想した先発ローテーションは下記になります。
(2021年先発ローテーション予想)
小川泰弘、石川雅規、スアレス、田口麗斗、バンデンハーク、奥川恭伸
この中で先発ローテーション当確と思われるのは、FA宣言残留をした小川泰弘と、ベテランの石川雅規、そして外国人のスアレス3人ではないかと見ています。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)小川泰弘投手
小川泰弘は、2020年オフにFA宣言したもののヤクルトへの残留を決定した選手です。2020年オフのFAの目玉として動向に注目が集まっていましたが、ヤクルトに残留した時点でチーム関係者は安堵したことでしょう。
しかし、私個人としては、小川泰弘への査定評価は中の下あたりで、正直それほど高くはありません。過去8年間の中で二桁勝利を上げることができたのは僅かに3回だけ。
最高成績は1年目の16勝4敗になります。気になるのは、安定して二桁上げられる投手ではないことと、2016~2019年では二桁勝利が一度もなく、勝ち星よりも負けの数が勝るシーズンもありました。
極端な例えで言えば、10勝しても10敗してしまう、言わば貯金を作れないタイプの投手になってしまっているため、そこまで過度な期待をしてはいけないというのが正直なところです。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)石川雅規投手
次に石川雅規ですが、既に41歳のベテランであり、2016年以降は二桁勝利を上げられておらず、成績はここ数年で下降の一途を辿っています。
正直、先発ローテーションの柱として期待するには年齢がいき過ぎてますが、それでも石川雅規に頼らざるを得ないほどヤクルト投手の台所事情が厳しいと言えるでしょう。
とは言え、過去11度に渡って二桁勝利を上げているのは素晴らしい功績であることには変わりありませんし、あと27勝で200勝という大台にも到達するわけですから、石川雅規はもう一花咲かせたいところですね。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)アルバート・スアレス投手
先発ローテーションの当確3人目は、アルバート・スアレスです。2020年の成績は4勝4敗、防御率2.67でありました。パッとした勝ち星数ではありませんが、防御率は2点台とまずまずの成績だったと思います。
先発ローテーションの柱と呼べるかは別として、現状のチーム状況を考えれば当確ラインとして入ってくる投手でしょう。
以上、3人の先発ローテーション当確ラインの投手をご紹介してお分かりいただけたと思いますが、いずれもベストな投手というわけではなく、消去法でのベターな投手選択であることが分かると思います。この辺りが高津監督がチームの投手に危機感を覚えている点だと推察しています。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)田口麗斗投手
以下は先発ローテーション入り当確とはいきませんが、最有力候補の投手です。早速ではありますが、巨人からトレードで加入してきた田口麗斗は即先発ローテーション入りしてくることでしょう。球団関係者も高津監督もそのつもりで田口麗斗を獲得したでしょうし、大いに期待しているところだと思います。
【田口麗斗投手と廣岡大志選手のトレードについてはこちら】
しかし、田口麗斗は巨人での春季キャンプ中に太ももの故障により調整が遅れていたという懸念があります。新チームに移籍し、はりきりたいのは山々でしょうが焦って中途半端な回復状態で始動したがために、シーズン途中で再び故障ということがないように注意してもらいたいと思います。
開幕までにどの程度コンディションを上げてくることができるのかが、まず一つの課題になってくるでしょう。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)奥川恭伸投手
2019年ドラフト1位のルーキーですが、今シーズンはある程度は活躍してもらわねばならないと思います。昨年2020年シーズンの最終戦で登板するも、打ち込まれてしまった苦い経験を持っているわけですが、今年は10試合以上には登板して、5勝くらいは上げられるよう目指してもらいたいところです。
まぁ、まだ先発ローテーションとして活躍するには若干まだ早いような気もしますが、2年目以降はOJTで育成していくことも選択肢の一つかもしれません。このヤクルトのチーム事情を考えれば奥川恭伸に先発ローテーションの役目が回ってくる可能性は高いと思っています。
また、一軍で結果を出すことはチームのためにというのはもちろんですが、奥川恭伸にとってもある程度の爪痕を残しておく大事なアピールポイントになります。結局芽が出ずに終わってしまう投手も山ほどいるわけですから、高卒だからと言って悠長なことは言わずにできるだけ早く結果を出すことを意識していった方がよいと思います。
【奥川恭伸投手の過去記事はこちら】
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)バンデンハーク投手
まだ先発ローテーション入りが当確にはならないでしょうが、間違いなく能力的には入ってくるだろう投手は、ソフトバンクを退団し、新たに移籍加入してくるバンデンハーク投手です。
2019、2020年シーズンはそれぞれ2勝止まりの成績でしたが、日本球界通算43勝と実績のある先発投手です。35歳とまだまだ体力的にもイケる年齢であるため、非常に良い補強だったと思います。
しかし、大きな問題点としては、コロナウイルスの影響によりまだ日本に入国できていないという点です。現在は、オランダで調整中とのことですが、いつチームに合流できるかが未定であり、仮に合流できたとしてもこのコロナ禍でしっかりと練習、調整が出来ていたのか、いきなり実戦に入っていけるかなど不安要素が多数あるのは心配です。
以前にオランダに住んでいたことがありましたが、野球に馴染みなる国ではないため、野球練習できる環境が整った場所があるのか、またオランダのコロナの状況などを考えると日々の行動なども制限されているのではないかなど心配な点が多々あります。
よって、先発ローテーション候補の中に入れていますが、シーズン序盤は代役を立てて先発ローテーションを回すしかないですね。
ヤクルト先発ローテーション予想(2021年)当落線上の投手たち
上記のように、先発ローテーション入りしそうな投手を勝手に挙げてみましたが、ヤクルトにはまだたくさんの投手陣が控えています。
高梨裕稔、原樹理、吉田代喜、高橋至二、寺島成輝、歳内宏明、金久保優斗、木澤尚文、山野太一
【木澤尚文の詳細はこちら】
【山野太一の詳細はこちら】
いずれの選手も思うような実績をあげられていないという厳しい現状ではありますが、まだまだオープン戦も始まったばかりであり、シーズンが始まってからも十分にチャンスは巡ってくると思います。
特に2020年ドラフトで即戦力投手として獲得された木澤尚文や山野太一については、1年目からガツガツ1軍で活躍していくつもりで臨まないと、あっという間に翌年の新人や移籍選手などにポジション枠を奪われてしまうことになります。
投手力が弱いチームに指名、入団したことを活躍するための大きなチャンスと捉えて、飛躍、成長していってほしいと思います。
以上、今回は2021年シーズンにおけるヤクルト・スワローズの先発ローテーション投手についてでした。
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