セリーグのチーム防御率ランキング(2020年シーズン)
チーム防御率ランキング2020年シーズン ~セリーグ~
【チームの防御率ランキング】
巨人 3.34
阪神 3.35
DeNA 3.76
中日 3.84
広島 4.06
ヤクルト 4.61
セリーグの防御率に着目いただくと、パリーグ同様、チーム防御率≒チーム成績がほぼ同じ順位になっていることが分かります。いかに投手の防御率がチーム成績にダイレクトに影響するかが、このランキングから分かると思います。
パリーグと違うところは、セリーグは投手の防御率がほぼ、チームの成績順位と同じであることです。違っているのは、チーム順位が3位と4位の中日、DeNAが防御率ランキングで入れ替わっているのみで、それ以外は全てチーム順位と防御率が一致していました。改めて投手力、防御率の大切さが分かりました。
逆を言えば、チーム順位&防御率ランキングがビリのヤクルトも、投手陣の再建ができれば上位浮上が可能になるという仮説を立てられます。
2015年にヤクルトが優勝した当時を振り返ってみると、先発投手では石川、小川、館山、山中、中継ぎ・抑えでは秋吉、ロマン、オンドルセク、バーネットなど豊富な投手陣が揃っていました。成績としても過去10年の中でもダントツに低い防御率でした。
以上のことからも防御率≒チーム順位という関係性の仮説は正しいように思えます。よって、まずヤクルトが2020オフシーズンにやるべきは、FA移籍、トレードで投手を補強すること、そして投手の育成にさらに力を入れることだとはっきり分かります。投手出身の高津監督ですので、こういうことは百も承知かと思いますので、是非実践して形に残してほしいと思います。
投手防御率ランキング2020年シーズン ~セリーグ~
【投手個人の防御率ランキング】
- 大野雄大(中日) 1.82
- 森下暢仁(広島) 1.91
- 菅野智之(巨人) 1.97
大野雄大(中日)
1位は中日の大野雄大です。今年のピッチングは圧巻でした。防御率も1点台と素晴らしい成績を残しました。ここ数年は二桁勝利に届かなかったり、防御率もパッとしない成績の年が続いてましたが、今年は何か覚醒したような投球と活躍ぶりでした。
特筆すべきは11勝のうち完投数が10、さらにこの内の完封が6という点です。この成績が2020年の沢村賞に選ばれた一番の理由だと思います。先発、中継ぎ、抑えと投手の分業体制が主流になりつつある現代野球の中で、先発投手の完投完封を見る機会がめっきり減ってきていました。しかし、久しぶりにこれぞ先発投手!という仕事ぶりを見たような気がします。
最近は、投手の肩の消耗、投げ過ぎ論が出ているため先発投手も中5、6日で1試合100球前後で降板するのが主流になりつつありますが、昔の投手からしたら有り得ないでしょうね。昔は中3日、4日登板は当たり前でしたし、球数制限という考えもなかったですからね。個人的には、最近の先発投手は優遇され過ぎだと思っていますし、本来であれば大野投手のようにもっと完投を目指すべきだと思います。
現代野球は、中継ぎ投手の負担が重過ぎると思います。シーズン50試合登板が当たり前になっているため、故障しない方が不思議なくらいです。2020年今シーズンのセリーグで50試合以上登板した投手は計10名もいます。最高はDeNAパットンの57試合でした。
7年連続50試合登板のソフトバンクの森唯斗や、昔で言えば中日の岩瀬仁紀など、ごく一部の鉄人ならまだしも、普通の投手は毎年毎年こんなに投げられないですよね。中継ぎで酷使された挙句、故障、早期引退、戦力外通行など、年俸や評価のされ方、地味さに加えて負担とリスクが大き過ぎると兼ねてから思っていました。(近年は中継ぎや抑え投手の評価のされ方、見方も改善されつつありますが、先発に比べてまだまだです。)
森下暢仁(広島)
2位の森下についてはスゴイの一言ですね。大卒1年目から10勝3敗の成績を残して、しかも防御率が1点台という素晴らしさ。安定感がありましたね。
ただ1点、苦言を強いて言うとするならば、本当の勝負になるのは、2年目、3年目になる来年度以降でしょう。なぜなら、各チームの分析チーム官が徹底的にリサーチ、対策を立ててくるでしょうし、打者もある程度ボールの軌道や投げ方のクセ、変化球にも慣れてくるでしょうから、森下はさらなる進化が求められます。
個人的には、まだまだ体づくりも必要ではないかと考えています。球速アップもそうですが、故障しにくい体づくりに励んでもらいたいところです。来シーズンも二桁勝利を残すようだと本物の一流投手かもしれませんね。
そして、なんと言っても森下暢仁は超絶イケメン。しかもかわいい顔のイケメンなのでカープ女子の人気も相当なものでしょう。明治大学時代もかなりモテモテだったと思いますが、今年はインスタアカウントのフォロワーが急増したんじゃないですかね。来シーズン以降の成長と活躍に乞うご期待ですね!!
菅野智之(巨人)
言わずもがな、日本球界を代表する大エースです。日本シリーズが終わり、来シーズンはポスティング・システムを使ったメジャーリーグへの移籍報道が取り沙汰されていますが、どうなることでしょうか。
叔父にあたる原辰徳監督は、監督としては残留してほしいと言っていたみたいですが、そりゃそうでしょうね。菅野が抜けた穴はそう簡単には埋められませんからね。5勝するピッチャーを3人は連れてこなければならないわけですから、本当にすごいピッチャーです。
今シーズンは大野雄大に沢村賞を譲る形となりましたが、それでも最多勝と最高勝率のタイトル二冠を獲ったわけですから、ちょっと格が違うピッチャーですよね。菅野ならきっとメジャーリーグに行っても通用するでしょうし、活躍できるのではないかと期待してみます。
とは言え、最近はアメリカでもコロナウイルスの感染者数が増加し始めてきているため、安全面や来シーズンの試合スケジュール、移籍市場の動向などが未定のまま、移籍するリスクを慎重に見定めているようです。菅野の場合、あと1年待てば海外FA権を獲得できるわけですから、わざわざコロナで情勢不安定な時期に突っ込んでいかなくてもよいのかもしれませんね。
惨敗だった日本シリーズの借りを、来年こそは晴らしてくれたなぁと思ったりもしました。
以上がセリーグの防御率に着目した投手の情報になります。ありがとうございました。
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