ヤクルト2020年ドラフト結果評価、なぜ即戦力投手を指名しない?

ヤクルト2020年ドラフト結果評価、なぜもっと即戦力投手を指名しない?

今回はヤクルトの2020年ドラフト指名を振り返り、個々の選手の属性、具体的には社会人、大学生、高校生のバランスや投手、野手など補強全体のバランスと現在の戦力状況などを鑑みながら見ていきたいと思います。

 

<2020年ドラフトでのヤクルトの指名一覧>

1巡目 ×早川隆久投手(早稲田大学)

×鈴木昭汰投手(法政大学)

〇木澤尚文投手(慶應大学)

2巡目 山野太一 投手(東北福祉大学)

3巡目 内山壮真 捕手(星稜高校)

4巡目 元山飛優 内野手(東北福祉大学)

5巡目 並木秀尊 外野手(獨協大学)

6巡目 嘉手苅浩太 投手(日本航空石川高校)

正直、全体の指名選手を見た一番の感想は、なぜもっと即戦力投手の指名を厚くしなかったのかということに尽きます。ヤクルトは、昨シーズン2020年のチーム防御率が4.61とチーム成績と共にリーグ最下位で投壊状態にあります。



 

ヤクルトの2020年ドラフト結果を評価できない理由は、現戦力の投手陣の勝ち星数にあり

ヤクルトの先発投手に至っては、2020年では小川泰弘の10勝8敗が最高で、続いてスアレスの4勝、高梨裕稔の3勝、石川雅規の2勝などなど、勝ち星を見ただけでも散々たる結果になっております。

チーム最多勝の小川泰弘が辛うじてFA残留を決めてくれたことがせめてもの救いで、小川泰弘投手まで出ていってしまっていたら、ヤクルトの投手陣はとんでもないことになっていたと思います。

本音を言えば、小川泰弘の成績もそれほど良いものではなく、勝ち星と同じくらいの負けを喫しているわけですから、厳密に言えばチームに貯金をもたらすことができていない投手に部類されてしまいます。やはり先発投手としては、勝率を上げて行かないことにはチームに貢献できないのではないかというのが私の持論です。

極端な例にはなりますが、楽天がリーグ優勝、日本一に輝いた際の田中将大の24勝0敗という成績は最たるもので、この田中将大の24の貯金が楽天の優勝に直結したと言っても過言ではないのでしょうか。

小川泰弘もチームのエースであれば、最低でも二桁勝利、一桁負けという成績を残せるように頑張っていただきたいところですね。

前置きが長くなりましたが、以上からも分かるように、投手力の補強はヤクルトの最優先課題であるにも関わらずに、6人の指名中3人しか投手を選ばなかったことが不思議でなりません。

しかも、3人の投手指名のうち1人は高校生になるので、戦力になるには少なくとも2、3年が必要になるでしょう。

もちろん、1巡目の指名で即戦力の大学生投手を取ろうとしたこと、2巡目で山野太一(東北福祉大学)をしたことまでは一定の評価ができますし、早川隆久(早稲田大学)を指名して抽選に外れ、さらに外れ指名の鈴木昭汰(法政大学)の抽選にも敗れた不運は差し引いて考えてあげねばなりません。

しかし、3位以降の指名でのリカバリーが良くなかったと思います。少なくとも、まだ3巡目であれば社会人、大学生の中でも即戦力として活躍できる可能性を秘めた投手がいたはずです。

ましてやヤクルトは2020年のシーズン順位が最下位だったわけで、ドラフト2位以降の指名においては他チームよりも先に選手を選べる権利がありました。そのアドバンテージも虚しく3位以降は野手の指名に走ったことが残念でなりません。

例えば、楽天が3位で指名した藤井聖(ENEOS)などは貴重な左投手であり、球速も最速150キロ台を記録する実力派です。どうしてこういう即戦力投手のリストアップをしていなかったのかが個人的には理解できませんでした。



 

ヤクルト2020年ドラフト結果から見たチーム戦略を評価査定してみた

考えられる球団方針としては、2021年シーズンは現有戦力の底上げに期待しており、リストラを敢行してドラフト選手を獲るだけの枠を確保していなかったということでしょうか。

現有戦力の投手陣の中で今後の成長、活躍が期待できそうな選手が誰かを見てみましたが、私個人としては、奥川恭伸(星稜高校出身)、寺島成輝(履正社出身)くらいで?というのが正直な印象です。その割には、シーズンオフの補強で日本ハムを戦力外になり、東大出身左腕としても有名な宮台康平を獲得していたりもしています。

だったらもう少し社会人から即戦力投手を獲ればとよかったのにと思ってしまいました。(まぁ、楽天ファンの私としては3位指名で藤井聖が残っててくれたのでラッキーでしたけどね笑)

もう少し広めに即戦力投手のリストアップを行っておくべきだったと思いますし、何なら1位から4位くらいまで全てを即戦力となりそうな社会人、大学生の投手で固めるくらいの覚悟が今のヤクルトには必要だったのではないかと思います。

野手の主力メンバーを見て高齢化が著しいため、若返りするためのドラフト指名を、、という気持ちも分からなくもないのですが、優先順位を考えればまずは絶対的に投手の確保に走るべきだと思います。

<主なベテラン選手>

青木宣親 39歳

雄平   36歳

坂口智隆 36歳

嶋基宏  36歳

川端慎吾 33歳

それにしても、私たち世代の選手がもはやプロ野球界の中ではベテランの域に差し掛かっているということがショックでなりません焦。。。自分も年取ったんだなぁとつくづく感じる瞬間ですね。

監督が投手出身の高津臣吾監督なわけですから、尚のこと投手補強に重点を置いて欲しかったところでしたね。

以上、今回はヤクルトの2020年ドラフト指名選手とチーム戦力について考えてみました。



コメント

タイトルとURLをコピーしました