プロ野球歴代の盗塁王について、パリーグの過去10年の選手一覧
過去10年の歴代盗塁王について、今回はパリーグの選手を振り返って見ていきたいと思います。
盗塁というと、走る側の選手に注目が集まりますが、見方を変えると盗塁を阻止する側のキャッチャーの存在も大事になってくるかもしれませんね。極端な話、強肩キャッチャーがたくさんいるリーグの方が盗塁しづらいということになります。
そう言った意味で言えば、パリーグには「甲斐キャノン」を誇るソフトバンクの甲斐拓也選手や、楽天の太田光選手なんかもレーザービームのような送球で、非常に盗塁阻止率が高いキャッチャーと言えます。では、具体的にパリーグの過去10年における盗塁王の選手一覧を見ていきたいと思います。
プロ野球歴代の盗塁王(パリーグ編)過去10年のタイトルホルダー一覧
2020年 周東佑京(ソフトバンク)50盗塁
2019年 金子侑司(西武)41盗塁
2018年 西川遥輝(日本ハム)44盗塁
2017年 西川遥輝(日本ハム)39盗塁
2016年 糸井嘉男(オリックス)53盗塁
2016年 金子侑司(西武)53盗塁
2015年 中島卓也(日本ハム)34盗塁
2014年 西川遥輝(日本ハム)43盗塁
2013年 陽 岱鋼(日本ハム)47盗塁
2012年 聖澤 諒(楽天)54盗塁
2011年 本多雄一(ソフトバンク)60盗塁
やはりセリーグと同様、選手の足が急に速くなるわけではないので、とんでもない俊足の新人が加入してレギュラーに定着しない限り、盗塁王の顔ぶれはそれほど大きな変わらないのが一般的です。セリーグに比べて、パリーグの方が2~3年連続で獲得という選手はおりませんが、タイトルに名を連ねている面々は同じような人ばかりの印象です。
特にここ10年で一番多く盗塁王に輝いているのは、日本ハムの西川遥輝選手です。まさに西川遥輝・時代だったと言っても過言ではない10年ですね。俊足の1番バッターとして、チームのリードオフマンを務め、ホームラン、長打を打つこともできるバッターです。
もちろん俊足ではあるものの、西川遥輝の場合は、それ以上に盗塁のスタートであったり、投手のモーションを盗むことであったりと盗塁スキルのレベルが高いような気がします。パリーグの中でも盗塁の失敗が少ない選手ではないでしょうか。年齢も28歳とまだまだ走れる世代ですので、4度目の盗塁王獲得も十分可能性がありえますね。
それにしても、ここ10年の間では日本ハムの選手が多く盗塁王を獲得していたのは驚きです。特に2013年の陽岱鋼(元・日本ハム→現・巨人)と2015年の中島卓也(日本ハム)が盗塁王を獲得していたことは意外でした。
陽岱鋼は現在34歳、しかも移籍先の巨人では熾烈なレギュラー争いの中で1軍試合にほとんど出られていない点や、中島卓也も30歳であることから再び盗塁王を目指していくのは少し厳しいかもしれません。こう考えると、盗塁王というタイトルは若いうちに狙わなければならないんだなと改めて思います。
次に、西川遥輝選手に次いで過去2度に渡って盗塁王を獲得しているのは、西武ライオンズの金子侑司選手です。近年は西武の中でもレギュラーとして定着しつつある選手ですし、元々の俊足っぷりから西川遥輝、周東佑京と並んでパリーグを代表する盗塁王の有力候補ですね。ただ、年齢が前述の中島卓也選手と同じく30歳でありますので、体力的な面とどこまで果敢に盗塁を仕掛けてくるかがポイントになると思います。
歴代の盗塁王(パリーグ編)タイトルホルダーから見た獲得に必要な盗塁数のボーダーラインとは?
過去10年の歴代盗塁王が記録した盗塁数に着目してみると、おおよそのボーダーラインは50盗塁くらいになるのかなと思います。もちろん、シーズンごとの選手の出場状況などにも左右されますが、50盗塁を決めていれば過去10年の記録から見ても7割の確率で盗塁王になることができています。
逆に、今度は最多盗塁数に着目してみたいと思いますが、過去10年の中で最多盗塁数を叩き出しているのは、2011年に盗塁王になったソフトバンクの本多雄一選手の60盗塁です。大体2~3試合に1個のペースで盗塁を決めていることになるので、改めて凄さを感じますね。
ところが、歴代のシーズン最多盗塁記録で言うと本多雄一選手の60盗塁というのは歴代29になっております。恐ろしいもので、上には上がいますね。
プロ野球歴代シーズン最多盗塁数の記録保持者は?福本豊(阪急)の106盗塁
ちなみに、シーズン最多盗塁数の歴代1位は1972年の福本豊(阪急)さんの106盗塁というのが過去最高記録になります。しかも、福本豊選手は122試合でこの記録を達成しているため、もはや異次元の記録です。
ほぼ毎試合で出塁し、盗塁を決めていないと達成できない数字です。昔と今では投手クイックモーション技術の進化やキャッチャーの肩のレベルが違うという指摘があるかもしれませんが、それを差し引いたとしても、ずば抜けた偉大な記録だと思います。今後、誰にも破られることはない記録でしょう。
2021年のパリーグ盗塁王の予想は周東佑京(ソフトバンク)、歴代の盗塁王タイトルホルダーから見た傾向
上記で過去10年のパリーグの盗塁王を追って見てきましたが、ここでは2021年シーズンにおける盗塁王を予想していきたいと思います。私の予想では、パリーグの盗塁王は周東佑京になると見ています。
二年連続でのタイトル獲得ということになりますが、私個人としては向こう数年間の盗塁王については、大きな故障やトラブルがない限り周東佑京の時代が到来するだろうと思っています。
そのくらい彼の脚力と盗塁スキルはずば抜けていますし、もはや世界レベルだと思っています。これまでは、所属チームであるソフトバンク内での激しいレギュラー争いにより100試合前後の出場機会でありましたが、今年はセカンドのレギュラーの座を確保しつつありますので、このままの調子をキープできれば120試合以上の出場が見込まれるのではないかと思います。
そうすると、必然的に盗塁数も増えてくるでしょうからこれまで以上に盗塁王のタイトル獲得が近づいてきます。年齢も25歳とまだまだ走り盛りですので非常にこれからが楽しみな選手です。
【パリーグ野手の個人タイトル予想(2021年)記事はこちら】
【セリーグの過去10年の歴代盗塁王について】
以上、今回はパリーグの過去10年間の歴代盗塁王の振り返りと、2021年の盗塁王予想についてでした。ありがとうございました。
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