藤浪晋太郎の成績予想、2021年復活?イップス克服のフォーム球速
今回は阪神タイガースの藤浪晋太郎投手についてです。
2021年シーズンの藤浪晋太郎の成績に対して、ズバリ私の予想は
「12勝6敗、防御率2.55」はいくと思っています。
今年こそ藤浪晋太郎復活の年になると私は確信しています。少し遠回りをしてしまいましたが、心技体ともに進化した藤浪晋太郎がようやく見れそうです。
現在、キャンプ地では各球団の練習試合が行われており、藤浪晋太郎も2月21日に今年初めて実戦登板をしました。
結果は3イニング2安打無失点の好投。最速は154キロを記録。
非常によい状態で投球できており、仕上がりの良さを感じました。オープン戦前の練習試合で最速154キロを記録したことはもちろんのこと、アベレージで150キロを超える球速が多く、なかなか打者としては手が出せないような圧倒的なピッチングでした。
一番の驚きは制球力の安定です。これまで不調の原因と言われていたコントロール難が克服され、ストレート、変化球の安定感が格段に上がりました。
ツーストライク、スリーボールのフルカウントになってからもしっかりコントロールしたボールで三振を奪ったシーンなどもあり、これまでの藤浪晋太郎とは違った進化を見ることができました。そのため、上記のような成績予想をさせていただいた次第です。今年は故障さえなければ間違いなく二桁勝利は上げるでしょう!
また、昨年との差異として投球フォームにも変化が見られます。今年からはワインドアップの振りかぶる投球動作に戻したことで、藤浪晋太郎本来の良さでもあるスケール感が戻ってきました。ボールにもこれまで以上の勢いが出てきたのではないでしょうか。
身長197cmの投手にマウンド上でワインドアップ振りかぶられ、長い手足から投げ込まれる160キロ近くのボールは脅威意外の何物でもありません。
打者からすると、藤浪晋太郎がピッチャーだとマウンドからバッターボックスの距離が相当近く感じるのではないでしょうか。それに加えて160キロ以上のストレートが来るわけですから、コントロールを身に着けた藤浪晋太郎は無双状態に入っていく可能性もありますね。
藤浪晋太郎投手はイップスだったのか?イップスのきっかけは?成績予想を覆し、復活の兆しが見えなかった不振の理由は?
ここ数年は大スランプに陥り、本来持っている能力を十分に発揮することができずに2016年以降の成績は下降の一途を辿ってきました。成績不振の一番の理由はイップスのような制球難に見舞われたことです。
イップスとは?
精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のことである
藤浪晋太郎は元から制球力が良いピッチャーではないため、本当にイップスであったのか、ただ単に投球フォームが崩れたり、思うようなボールが投げられなくなっただけなのかは定かではありませんが、間違いなくコントロール難に見舞われたことは確かな事実です。
一説には、打者に当ててしまったデットボールから委縮してしまい、思うようにボールを投げられなくなってしまったのではないかとも言われています。
イップスのきっかけではないかと言われているシーンは、2015年4月に行われた広島戦で、相手チームの先発の黒田博樹投手が打席に入った時に、あわやデットボールというボールを2球続けて投げてしまい、激怒した黒田博樹がマウンドに詰め寄ったことではないかと言われています。
この辺りから藤浪晋太郎のコントロールがおかしくなってきたのは事実かもしれません。しかし、データで見る限りはこの2015年は自己最高の14勝を上げておりますし、死球の数も2016、2017年はそれぞれ8個とそれほど多いわけでもありません。もう一つ言われているのは、単に藤浪晋太郎の技術不足ということを指摘している解説者も中にはおりました。
私の見解としては、その両方だと思います。恐らく、2015年までの藤浪晋太郎は恐いもの知らずで、とにかくがむしゃらにコントロールなどあまり細かいことは気にせず、全力で投げ込んでいくスタイルだったのではないかと思います。
しかし、2015年の黒田博樹への投球をきっかけに、プロとしてコントロールを身につけなければならないと、これまでさほど考えてこなかった視点を意識し出してフォーム改善やコントロールの習得など試行錯誤を続けていったものと思います。
併せて阪神という人気球団ということもあり、マスコミから不調の藤浪が取り上げられることでのプレッシャーも相当の負荷だったのかと思います。これら複数の要素が絡み合って、本来の藤浪の良さを出せないシーズンが続いていたと私は推察しています。
藤浪晋太郎投手の成績・年俸推移は?成績不振からトレード?戦力外?引退?とまで報道されて復活の道が閉ざされかけていた?
藤浪晋太郎の成績を見てみたいと思います。
2013年 10勝6敗 防御率2.75
2014年 11勝8敗 防御率3.53
2015年 14勝7敗 防御率2.40
2016年 7勝11敗 防御率3.25
2017年 3勝5敗 防御率4.12
2018年 5勝3敗 防御率5.32
2019年 0勝敗 登板1試合のみ
2020年 1勝6敗7H 防御率4.01
高卒上がりでの二桁勝利は見事なものですよね。なかなか、これほどフル回転で活躍できるピッチャーはいないと思います。
しかし、2016年頃から見事に成績が下降しだし、これまで二桁勝利を上げていた投手が突如として勝てなくなってしまいました。
防御率も崩壊し、2019年にはトレード、戦力外、引退とまで報道されるよになってしまいました。昨年2020年も復活が期待されましたが、結局は1勝を上げるに留まり、シーズン後半からは先発ではなく中継ぎとしての登板が多くなりました。
次に藤浪晋太郎投手の年俸推移を見てみたいと思います。金額はいずれも推定。
2013年 1500万円
2014年 4500万円
2015年 8500万円
2016年 1億7000円
2017年 1億6000円
2018年 1億2000円
2019年 8400万円
2020年 6300万円
当然ではなりますが、成績が下降傾向であることに伴い、年俸も減少しています。一時は1億円プレーヤーにまで登り詰めものの、瞬く間に1億円割れへと激減していきました。
結果が全ての世界ですから仕方ないですね。誰よりも本人が悔しい思いをしたでしょうし、心に期するものがあったと思います。この反骨精神こそが今シーズ浮上のきっかけになるのだと信じています。
藤浪晋太郎投手の脱イップスの要因は?復活のきっかけになったのは山本昌臨時コーチと中継ぎでの登板?
2021年シーズンに向けて、まだ練習試合ではあるものの、藤浪晋太郎が本来いやそれ以上の姿に戻りつつある要因と言われているのは、2つあります。
1つは昨年2020年春季キャンプで元中日の山本昌臨時コーチから指導されたことが挙げられます。もちろん、2020年シーズンは思うような成績には結びつかなかったですが、それでも以前の藤浪に比べるとボールの球速、勢いを取り戻すことができたため大きな進歩の年だったと思っています。
他球団出身の臨時コーチとは言え、やはり現役時代に200勝を上げた名投手からの指導は藤浪晋太郎が復活する一つのきっかけになっているのかもしれません。
2つ目は、中継ぎでの短いイニングでの登板を経験したことです。2020年シーズン、先発として思うような結果を残せなかった藤浪晋太郎を矢野監督は中継ぎとして起用しました。
私個人としては、これが功を奏し、藤浪晋太郎にとって良い経験になったと思っています。先発ではなく中継ぎとして短いイニングを最初から全力で、しかも登板間隔をあまり空けずにコンスタントに投げることができたのは、以前のようながむしゃらさを取り戻す上で非常に良いきっかけになったのではないでしょうか。
現に2020年の藤浪晋太郎の最速は、10月に甲子園球場でヤクルトと対戦した際に中継ぎで登板して投げた162キロがMAXになります。これは短いイニングだからこそ、最初から思い切って投げきった結果だったと思っています。
このように、藤浪晋太郎はこの数年で試行錯誤を繰り返しながら、紆余曲折を経て2021年シーズンに臨んでいます。最新の投球映像を見ていても、心技体ともにここ数年で一番いい状態ではないでしょうか。単に状態がいいということではなく、しっかりとした技術に裏打ちされた実力ある投手として帰ってきてくれたような気がします。
ぜひ2021年シーズンの藤浪晋太郎投手の大活躍に期待してください!!
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